ロープ穴などの処理
まずは写真を見て下さい。
先日施工した「お肉屋さん」のテント内側です。
見えるかなぁ、画像中心付近に丸いモノが。また左上側に黒いロープが入っている穴らしきモノが。
今日の話題は、その丸いモノです。
「ハトメ」と呼ばれるもので、金属の輪です。
ロープを通す穴は、生地を丸く打ち抜くのですが、そのままでは弱いので金属で補強するのです。
「ハトメ」は漢字で「鳩目」と書くのですが、まんまるな形が「鳩の目」なんでしょう。
かわいいネーミングです。
でも、「端止め」とも。これは機能を表した表記ですね。用途が良くわかります。
生地に取り付ける前はこうなってます。
箱の仕切を境に2種類の「輪」があります。黄金色ですが「金」じゃないんです(あたりまえ)真鍮(しんちゅう)製です。
また、道具らしきモノもあります。左にある道具が生地に穴をあける『ポンチ」革細工でも使いますね。
右にある二つが「打ち具」で、この二つで一組です。
「ハトメ」は生地の片方から「凸状」の輪を差し込み、平たい輪を「凸」に通して、「打ち具の臼状の方=打ち台」に乗せ、「打ち具の棒状の方=打ち棒」を輪に差し込んで、ハンマーで叩きます。
すると、凸部が「打ち棒」の付け根のカーブに沿って外側にめくれて、平たい輪の方を固定して出来上がりです。
普段、何でもない作業ですが、こうして文字で表そうとすると大変です。
それが「職人の技」なのかもしれません、なかなか言葉では伝えられないって事です。
ちなみに「ハトメ」は英語で「アイレット(eyelet)です。
アイレットの方がテント屋業界ではポピュラーかもしれません。
でも、英和辞書で初めて引いてみました。
New Conciseでは
eyelet 名詞
ひも通し穴、はと目穴、はと目金(はと目穴補強の)、飾り穴(刺繍の)//のぞき穴
とありました。
eyeは「目」で良いとして、letは?させる(使役)とか、貸すとかの意味じゃおかしいので、もっと調べると
「身に付ける輪』つまりアームレットとかブレスレットのレット、という意味があったので、これを採用!
eyeletは「目輪」。
まあまあ意味の分かる単語構造ですね。