こうやって取り付けします
昨日の現場でした。
今回は、「可動オーニング」の取付方法を御覧いただくのに良い条件だったので、「施工例」ではなく「施工方法」のカテゴリーでエントリーします。
少し長くなりますが「保存版」とでも言うべき内容です(自画自賛)
それでは、取付スタート!
壁に「取付ブラケット」と呼ぶ部品を設置します。
本体を建物に固定する部品です。
この現場は鉄筋コンクリート造でタイル仕上げなので、「目地」を狙って「アトウチアンカー(メカニカルアンカー)」を打ちます。
「取付ブラケット」が付いたら、そこに「ベースパイプ」をはめ込んで固定します。
ベースパイプは40mm角のスチールパイプです。
テントにかかる荷重全てを受け持つので、強度優先で「鋼材」を使っています。
一直線に「ベースパイプ」が付きました。
これから、このベースパイプに色々な部材が加えられて行きます。
あらかじめ生地をセットしておいた「巻き取りパイプ(元棒)」と「前枠」を一諸に持ち上げて、ベースパイプ両端に付けた「エンドブラケット(軸受)」にはめ込みます。
この段階では、既に雨除け用の「上ケース」を固定しています。
生地は巻き取りパイプに巻かれた状態で両端のエンドブラケットに入って居ます。
前枠は、生地でぶら下がっている状態になっています。
「アーム」の取付に移ります。
ぶら下がった前枠を持ち上げつつ、「アーム」をベースパイプに固定します。
この機材では全部で3本。
すでに、3本のアームが見えます。
アームの先端と「前枠」を繋ぎます。
全部のアームが前枠と繋がったら、アームが広がるのを押さえている「仮バンド」を外します。
この写真では、雨除け用の「上ケース」と壁の間を「シリコンコーキング」で埋めて、雨が壁を伝って落ちない様にしています。
今回は、リモコン式の電動仕様でした。
仮設で電源を繋いで、開閉をします。
テントを出し切った位置と、巻き取り切った位置で「リミットスイッチ」が働く様に、リモコンスイッチを使ってセッティングします。
モータの内部に小型のコンピューターが入っていて、回転や位置を感知制御しています。
このセッティングが終われば取付終了です。
あとは電気屋さんが新設した「コンセンント」に電源コードを差し込めば、即使用できます。
有線式スイッチですと、この後に室内に設置するスイッチまで「コントロールケーブル」を、壁を貫通して配線しなくてはならないのですが、リモコン式では不要なのです。
今回は、屋内の造作もある改装工事でしたので、有線スイッチの設置も可能ですが、既存の住宅等の場合は、壁の貫通が不要な「リモコン式」が便利です。
工事の簡便さもありますが、「どこでも操作できる」のもメリットです。
以上が「可動式オーニングテント」の施工手順です。
このお店は、この後テントの下にウッドデッキを作って「オープンテラス」の客席になります。
実は「喫茶店」なんです。
デッキが出来上がり、開店したら「施工例」として御覧いただきたいと思っています。